授乳中の胸のチクチク痛み 乳腺炎の軽い始まり?!
母乳育児をしているママさんで、授乳中に胸がチクチク痛いと感じたことはありませんか?
母乳育児中には、おっぱいのトラブルはつきもの。
特に初めての出産を終えたばかりのママは、少しの変化でも戸惑ってしまいますよね。
出産を経験したことある方なら、赤ちゃんが授乳中に胸がツーンとした感じになったことがあるかもしれませんが、
それは新鮮が母乳がつくられているときの感覚で、
オキシトシン反応という催乳感覚です。
母乳が作り出されるときの催乳感覚が、
人によっては痛みに感じられることがあります。
母乳がたくさん出ているママに多く、
おっぱいに「ツーン」という感覚があるのが特徴です。
こちらはトラブルに発展するものではないので、心配はいりません。
この催乳感覚の他に、痛みの原因として、乳腺炎の初期症状も考えられます。
母乳量が多い方はとくに母乳がたくさんつくられるために、
胸が張ってチクチク痛い感じもあるかもしれません。
今回は乳腺炎の可能性があるときの胸のチクチク痛む場合について考えてみたいと思います。
目次
胸のチクチク痛みの度合いと原因
母乳育児にはおっぱいトラブルがつきものだということはご存知の方も多いですよね。
赤ちゃんに授乳中に胸がチクチク痛い場合、痛みに耐えられないほどではないけれど、
病気ではないかと心配してしまうママさんが多いのですが、
授乳中の胸のチクチク痛い原因は、乳腺炎になりかけているのかもしれません。
授乳中に痛いと感じる部分は人によって違います。
胸全体・右胸や左胸だけ・乳頭部分だけが痛いなど、痛みを感じる部分も違えば痛みの度合いも、
チクチクした軽い痛みから背中まで響くような強い痛みがある方もいます。
乳腺炎とは、母乳が乳腺に詰まり、炎症を起こしてしまうことを言います。
症状が進むと、発熱や胸の強い痛みを伴います。
おっぱいがチクチクと痛む他に、おっぱいにしこりができたり、
乳頭に白いものが詰まっていたりなどの症状があれば、
乳腺炎の初期症状の可能性があります。
では、乳腺炎の原因はどんなものでしょうか。
原因として、下記のようなことが挙げられます。
・授乳姿勢がいつも同じ
・授乳間隔が空きすぎている
・ストレス、疲労
いつも同じ姿勢で授乳をしていると、
赤ちゃんに吸われていない乳腺に古い母乳が溜まってしまい、
そこから詰まりやすくなります。
また、母乳がたくさん分泌している場合、
授乳間隔が空きすぎると、おっぱいに母乳が溜まっていく一方となります。
おっぱいに古い母乳が溜まったままになっていると、そこから乳腺が詰まり、炎症を起こしやすくなります。
また、ストレスや疲労が蓄積すると、血行が悪くなることも、乳腺炎の一因と考えられています。
乳腺の痛みの度合いは軽いが、胸がチクチク痛い場合
乳腺や乳管が詰まり始めているのかもしれません。
軽い痛みなので、ほとんどの人が病院へ行かずに我慢してしまうのですが、
この状態の時に放置していることでチクチク痛い程度だったものが
ジンジン・ズキズキするような痛みへと変わってしまいます。
胸全体から背中あたりまで響くような強い痛みがある場合は、
母乳の出口である乳口が詰まっている可能性があります。
赤ちゃんがおっぱいを吸う時にくわえ方が浅い場合に多いのですが、
乳首の先だけをくわえていると乳口に負担がかかって塞がってしまうことがあります。
赤ちゃんの唾液の雑菌や傷口から細菌が侵入した場合も乳腺内で炎症を起こし、
胸に強い痛みを感じます。
チクチク痛みを悪化させないために
上記にも挙げたように、授乳中に胸がチクチク痛い場合は、乳腺が詰まりかけている状態が多いです。
なので、まずは乳腺が詰まらないように気をつけましょう。
体質により乳腺が詰まりやすい方もいますが、対処法を知っておくことで、
痛みの改善や予防ができるようになります。
出産前からよく言われるように、マッサージは効果的です。
授乳前・授乳後にマッサージをして柔らかくしておくと詰まりの解消に良いでしょう。
参考: 母乳育児ママに乳管開通マッサージは効果的?即効性は?
食事も栄養バランスよく摂取するようにし、詰まりにくい母乳をつくるために、
水分をたくさん摂ることも大切です。水分をしっかりとることで、母乳がサラサラになり、詰まりにくくなります。
あとは、こまめに授乳・搾乳することです。
古い母乳が乳管の中に残っている状態にしておくと乳腺炎になりやすいので、
搾りきってしまわない程度に母乳を外に出すようにしましょう。
参考: 乳腺炎予防・・・搾乳って一日何回するのがベストなの?
授乳中の姿勢も重要です。いつも同じ方向からではなく、
毎回抱き方を変えるといいですね。
最後になりますが、授乳中に胸がチクチク痛い感じがするときは、
我慢できる痛みであっても放置しないようにしてください。
痛みが強くなってくると普段の生活にも支障が出てきます。
トラブル知らずの母乳育児で、楽しい授乳ライフを送りましょう。
「乳腺炎かも…」と思ったら〜対処法は?予防はできる?〜
初期症状のチクチクという痛みでは、我慢できないほどではないし…と、
病院に行かず、そのままにしてしまうケースもあるかと思います。
特に、ママにとっては赤ちゃんのお世話が一番、ママ自身のことは二の次になりがちですよね。
ですが、異常が続くようなら、なるべく早く病院に行ったり、
助産師さんに相談することをおすすめします。
症状が進んでしまうとママにとっても赤ちゃんにとっても辛いので、
できるだけ早めに受診しましょう。
すぐに病院に行けない場合は、こまめに授乳、搾乳をして、
なるべく古い母乳をおっぱいに残さないようにしておきましょう。
また、乳腺炎を予防するためにできることをいくつかご紹介します。
・授乳時の抱き方を変える
・しっかり休養する
・水分を摂る
母乳をおっぱいにため込まないために、
いろいろな角度から赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらいましょう。
授乳時の抱き方を、横抱きだけでなく縦抱きやフットボール抱き、
と変えていくと、満遍なく母乳を吸ってくれますよ。
また、ストレスや疲労を溜めすぎないよう、赤ちゃんがお昼寝中はママも横になるなど、
休める時間には体を休めましょう。
水分をしっかり摂ったり、食事の内容に気をつけることも有効です。
特に、母乳育児をしていると、以前より喉が渇くと思ったことはないでしょうか。
体の中の水分を母乳として分泌しているので、
その分の水分補給が必要となります。また、水分を十分に摂ることで、
母乳がサラサラになり、乳管を通りやすくなる効果もあるようなので、
積極的な水分補給を意識すると良いでしょう。
症状を悪化させないように早めの対処を!
おっぱいでもミルクでも、授乳の時間はママと赤ちゃんがスキンシップやアイコンタクトのできる大切な時間だと思います。
その時間が、痛みに耐える辛い時間にならないよう、
おっぱいに異常があったら早めの対処を心がけたいですね。
症状が進む前に対処できるよう、
日頃からおっぱいのチェックを怠らないようにしましょう。
赤ちゃんが健やかに育つためには、ママのコンディションもとても大事です。
胸の痛みが続く時は、我慢できるからとそのままにせず、早めに母乳外来や病院で診てもらって下さいね。