気付きにくい!肉芽腫性乳腺炎とは?

芽腫性乳腺炎とは、乳腺にしこりや膿がたまり炎症を起こす、難治性の乳腺炎です。難治性と言われていますが、無菌性であり良性でもありますので、命に関わる病気ではありません。

主な症状としては、しこりや膿の他に、腫れや痛み、発熱、皮膚の赤み、全身の関節痛や欠節性紅斑(膝から足首辺りに紅斑が多発し、触ると硬いしこりと痛みのある病気)が現れる場合もあります。

ただし、これらの症状が全て出るのは極めてまれなことで、その症状は人によって様々であると言えます。

また、その症状や病気の発生率の少なさから、乳ガンや結核、感染性の乳腺炎と間違えられてしまうことも多々あります。

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肉芽腫性乳腺炎の原因

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肉芽腫性乳腺炎の原因は不明とされ、よく分かっていないようです。一説によると「自己免疫疾患」が関係しているのではないかと言われています。

自己免疫疾患とは、異物を排除しようとする免疫系が正常な細胞や組織にまで過剰に反応してしまう、自分自身を攻撃してしまうという疾患のことです。

何らかの感染症や、お薬の影響、妊娠・授乳によるホルモンバランスの乱れなどがきっかけとなり自己免疫疾患になってしまい、そこから肉芽腫性乳腺炎に発展すると考えられるようです。

しかしながら、確かな原因は不明のままですので再発を繰り返すことも多く、根気よく治療を続ける必要があります。

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肉芽腫性乳腺炎の診断と治療法

肉芽腫性乳腺炎の診断においては、まずは乳ガンなどの他の病気とハッキリ区別をすることが大切になります。

特に乳ガンとは症状がよく似ており、マンモグラフィーや超音波検査の画像診断を用いても判別が難しいため、針で細胞や組織を採取して診断します。

悪性細胞や結核菌などが検出されなければ、肉芽腫性乳腺炎であると診断されることが多いようです。

前述した通り、肉芽腫性乳腺炎の症状は人によって様々であるため、その治療法も症状に合わせて様々です。

一般的には、炎症を抑える作用のあるステロイド剤の服用と「ドレナージ」という乳房にチューブを挿入して膿を吸い出す処置が行われます。

肉芽腫性乳腺炎は、発症すると根本の炎症が治まるまで(枯れ果てるまで)ずっと膿が出続けますので、その都度ドレナージで膿の排出を繰り返して症状が治まるのを待ちます。

治るまでには数ヶ月以上がかかり、また、一度回復したからといって完全に治ったとは言い切れず、再発することも多いです。

そのため、症状が落ち着いた後も定期的に超音波検査などをしてもらいながら、気長に付き合っていく必要があります。

難治性の炎症ではありますが、完治されているケースもありますし、肉芽腫性乳腺炎を患いながらも母乳で子育てしていらっしゃるママさんもいるようです!

症例も少なく、他の病気と間違われやすい肉芽腫性乳腺炎なので、もしも、肉芽腫性乳腺炎かな、おかしいな、と不安に思った時にはぜひ、大きな病院やセカンドオピニオンにかかるようにしましょう。

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