母乳育児で育てたい。初乳や成乳、栄養はどんなもの?
初めての子を妊娠中、出産準備をしていく中で、
母乳で育てたいけれど、自分自身が食べ物制限とか
沢山栄養を取らないといけないのが大丈夫だろうか?
と不安になり、初めからミルクで育てようと思う方もいらっしゃいます。
実際に母親の体内で作成される栄養分である母乳と人工的に作成されたミルク、
どれほど栄養価が違うのでしょうか?
母乳育児で言われる初乳と成乳の違い
産後すぐに出てくる母乳のことを初乳と言います。
出る期間や量は個人差がありますが、黄色っぽく、ドロッとしていています。
初めて見る方には「ちょっと、気持ちが悪い。これまでの食事が良くなかったのだろうか?」と心配になる見た目ですが、日がたつにつれて、サラサラで白濁した母乳に変化していきます。
最初は溶かしバターに近い色と状態です。それが、数日でカルピス位の色と液体に変わっていきます。この変化した母乳を成乳と言います。
定義は様様ですが、生後3日から10日で成乳が出るように変化していきます。もちろん、成乳にも沢山の大切な養分や免疫が入っているのですが、初乳にはとても沢山の効果的な成分が入っています。
初乳が大事なのはなぜ?
お腹の中にいる時から赤ちゃんはママから沢山の免疫をもらってきますが、初めて口にする初乳にはラクトフェリンという、ブドウ球菌や大腸菌などの様々なウィルスから守ってくれる成分が多く含まれています。
初乳にはラクトフェリンが、通常の成乳の3倍の量が含まれているといいます。これを飲ませることで免疫力が高まるため、のどや腸内を保護する役割があります。
そのことから、様々な事情からミルク育児を望む方も可能な限り初乳を飲ませることを推奨されています。また、鉄分やタンパク質ビタミンなどの栄養分が含まれる量も多くなっています。
初乳が出ない人は成乳も出ない?母乳育児はあきらめるべき?
初乳が出ない人はずっと成乳も出ないので、母乳育児をあきらめてミルク育児を行うべきか?と言われるとそういうことはありません。
産後すぐは母体の体力は大きく低下し、すぐに沢山の母乳を作り出すことは大変です。しかし、身体を休めたのちに、おっぱいマッサージをしたり乳頭をくわえさせて、刺激を受けることで乳腺が開き母乳の量が増え、成乳が沢山出るようになります。
初めの頃は、おっぱいが中々出ないと悩むお母さんがとても多いですが、体力が回復し、授乳の回数を増やすことで母子共に慣れてきて母乳育児がスムーズにでることが多くあります。
ただ、どうしてもうまくいかない場合は、悩まず、ラクトフェリンが多く含まれた母乳に近い成分の初乳用のミルクなども販売されています。
母乳は赤ちゃんにとっての栄養価が高く、ママにとっては子宮の収縮を促し体調の回復にも素晴らしいものですが、それをストレスに感じ負担になってしまわないようにご注意ください。
母乳育児は、ママにとっても赤ちゃんにとっても楽しい時間にならないといけません。