乳腺炎がひどいとき、抗生剤クラビットを使うときの3つの疑問
おっぱいトラブルの代表格である「乳腺炎」。
症状が軽いうちに対処すれば、悪化を防ぐことができるのですが
中には悪化させてしまう人もいます。
知らないうちに乳腺炎にかかってしまい、気が付いた時にはもう悪化していた。
そんな時、病院で処方される薬に「クラビット」という抗生剤があります。
この耳慣れないお薬はどんな薬なのでしょうか?
授乳中の服用にはどんな注意をするべきでしょうか?
クラビットの疑問について考えてみました。
クラビットって、どんな抗生剤?
クラビットは、ニューキノロン系の抗菌剤で、細菌感染が原因の炎症を止めるのに効果があります。また、二次感染や難治性感染症にも有効です。
ニューキノロン抗菌薬は副鼻腔炎や膀胱炎、にきび、気管支炎や外傷の化膿止め、中耳炎などよく聞く様々な感染症に効果があります。
乳腺炎の原因の一つに黄色ブドウ球菌感染での炎症がありますので、それに有効というわけです。
また、アレルギー等の副作用も少ないのでセフェム系やペニシリン系の薬にアレルギーのある方でも比較的安心して飲むことができます。
ニューキノロン系の薬には他に「ジェニナック」や「タリビット」、「シプロキサン」などがあります。
授乳中に抗生剤を飲んでも大丈夫?
しかし、このニューキノロン系の薬は母乳への移行が多少あり、また妊婦や小児への服用はしてはいけないとなっています。
ですので、乳腺炎でどうしても服用しなければならないときは、授乳を一旦中止し、熱がさがれば薬を止めて搾乳、5時間ほど間を開けてからの授乳再開になることが多いようです。
ただ、医師の診断によっては服用中も授乳を続けてもよいとされるケースもあるようです。やはり状況と医師の判断で服用のしかたは変わってくるようですね。
実際には授乳中はクラビットなどのニューキノロン系の抗菌薬より、セフェム系やペニシリン系のお薬を処方されるほうが多いようです。
クラビットの副作用は?注意すべき点
クラビットの副作用は少ないほうですが、やはり多少はあります。副作用の症状によっては早急に医師に相談しなければならないものもあります。
めまいや眠気、頭痛など。まれに発疹や下痢が続く人がいます。また、光線過敏症という日光に当たると皮膚が赤くなり、時に水ぶくれができてしまう人もいます。そんな症状の時は早めに病院に行きましょう。
重篤なケースになるとアナフィラキシーショックによる冷や汗や顔面蒼白、手のしびれが出たり、けいれんや不整脈、肝臓障害、腎臓障害もあります。
重篤なケースの場合は顔色や呼吸の具合などの初期症状に注意して、一刻も早く医師に相談しましょう。
また、ほかの薬との飲み合わせにも気を付けましょう。他の鎮痛薬や胃腸剤、ぜんそくの薬などと服用すると効果がなくなったり、違う作用が働いたりするので、必ず医師に相談してください。
授乳中は何かと気を遣う薬の服用。薬は必ず医師の判断を聞いて服用するように気を付けましょう。