授乳中のママも乳がん検診を受けられるの? 乳がん検診の内容やおすすめの検査方法
最近、子育て中の芸能人が乳がんであることを公表し、
大きな関心を集めています。
授乳中、もし私のおっぱいに乳がんがあったら…と考えると怖くなりますよね。
でも、乳がん検診ってなんだか近寄りがたいし、
そもそも授乳中にがん検診って受けられるの…?
今回は、乳がん検診の内容や子育て世代のママたちにおすすめの乳がん検診についてご説明します。
乳がんとは?~母乳育児ママが乳がん検診を受けるまで
乳房にはりめぐらされている乳腺に悪性の腫瘍ができるのが乳がんです。主な症状として、乳房にできる硬いしこりが挙げられます。
乳頭部分のただれや湿疹、乳頭から血液などが混じった異常分泌が見られることもあります。症状が進むとがんの周辺の組織がひきつれて、乳房や乳頭が変形することもあります。
(乳がんと似た症状が現れるものに乳腺症や乳腺炎などがありますが、しこりや痛みを感じた場合は専門医に相談することをおすすめします。)(※1)
乳がんは、14人に一人がかかるとされていて、日本人の女性が最もかかりやすいがんです。
一方で、死亡数は第5位を占めており、乳がんは早期に発見すれば、比較的治りやすいがんといえます。
進行するとわきの下のリンパ節や、血流によって肺や骨など全身に転移しやすいので、早期の状態でがんを発見することが大切です。(※2)
子育て世代・母乳育児ママへ|乳がん検診の受け方
早期発見の方法として乳がん検診があります。
乳がん検診の内容は、
・問診、視触診(しこりがあるかどうか確認)
・マンモグラフィ検査(小さな乳がんを発見するための乳房専用のX線検査)
・超音波検査(エコー)
といった方法があります。
乳がん検診を受けるには、
①市区町村の実施している住民健診
②勤務先の健康保険組合または事業所で行っている職場検診
(社員の妻対象の職場検診もあり)
③自分で施設や検診内容などを自由に選んで受診する個人検診
が、主な方法となっています。
しかし、①の住民検診は40歳以上を対象としているところが多く、主な授乳中の世代である20代・30代が乳がん検診を受けるには、②職域検診で申し込むか③個人検診で申し込むことが必要です。
ただ、検診には健康保険が使えないため全額自己負担となる場合もあり、施設によって金額は異なるので受診前に確認をする必要があります。(※3)
授乳中でも乳がん検診は受けられる?~おすすめの乳がん検診
そもそも、授乳中でも乳がん検診は受けられるのでしょうか?
答えはイエス。ただ、検査はできても正しい結果が得られない事もあります。
授乳中は受診できないと定めている自治体もあるため、卒乳後の受診がベターかもしれません。各自治体や医療機関の乳がん検診の注意事項を確認してみましょう。(※2)
それでも、やっぱり心配だから一度受診してみたい!というママたちに適した検診はどれなのでしょうか?
一般的には医師による視触診に加えて、マンモグラフィと超音波検査両方を行うのがベストです。
しかし、マンモグラフィはX線の特性上、がん(しこりや石灰化)と乳腺の区別がつきにくいため、乳腺の発達している若い女性でもしこりを見つけ出しやすい超音波検査がおすすめされています。(近親者に乳がん経験者がいる場合などは除く)(※4・5)
ただ、乳がん検診を受ければ絶対安心ということはありません。自分で触れて気になるしこりがある場合は、乳腺専門の医療機関を受診するようにしましょう。
【参照HP】
※1 健康の森〔日本医師会ホームページ〕乳がん
https://www.med.or.jp/forest/check/cancer/breast/index.html
※2 知っておきたいがん検診〔日本医師会ホームページ〕
https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/
※3 認定NPO法人乳房健康研究会
https://breastcare.jp/about.html
※4 乳がん検診info
http://www.devicormedicaljapan.jp/mmt/exam/
※5 医療法人社団 こころとからだの元氣プラザ