産後の乳腺症はどういう症状?乳腺炎とは違うの?
産後に起こる可能性のある症状には、乳腺炎の他に「乳腺症」と言うものがあります。
名前だけ聞くと、「症状の名前なのか、炎症の名前なのかの違い?」
と疑問を感じてしまいそうですよね。
どちらも乳腺で起こる症状である点では、共通しています。
2つの症状の違いは、一体どこにあるのでしょうか、
そもそも、乳腺炎に似た乳腺症とは、一体どういう症状なのでしょうか。
・乳腺症は乳腺で色々な症状が起こるもの
産後のママに起こりやすい乳腺炎と言えば、名前から「乳腺で炎症が起こる症状だ。」とすぐに分かりますよね。一方、乳腺症は、名前だけでは、ただ乳腺で普段とは違う何らかの症状が起こっていることしか分かりません。
「何らかの症状」に炎症も含まれているかも知れないですし、炎症とは全く異なる症状である場合も考えられます。ここで、「乳腺炎が乳腺症に含まれる症状なのでは?」と思う人もいるかも知れませんね。
でも、乳腺炎とか乳がんなどの病名や症状名が特定できないからこそ、「症」と言って症状名をアバウトにしているのです。ちなみに、かつては乳がんの摘出手術の後に、乳腺炎でも乳がんでもない乳腺の症状が起こることがあって、乳がんとの関連性が指摘されていました。
ただ、今では、この症状は乳がんとは関係ない症状とされています。乳がんと診断されなければ、それほど心配することはありませんが、症状があることには違いないので、念のため医師の診察は受けておきましょう。
・乳腺症は女性ホルモンの影響で起こるもの
女性ホルモンは、生理や妊娠、産後の授乳などで変化し、女性ホルモンの影響を受けやすい乳腺に関しても、一生を通して常に同じと言う訳ではありません。しかも、生理や妊娠、授乳で変化した乳腺は、授乳を終えれば全て元通りに戻る訳でもありません。
何度なく乳腺の変化が起これば、乳腺に何らかの病気や異常が残ってしまうことも十分にあり得ます。これが乳腺症の症状で、ある時突然しこりや痛み、分泌物などの自覚症状が現れることもあります。
また、特に自覚症状は無くても、定期健診を受けて超音波やレントゲンによる検査で医師が乳腺の変化を確認することもあります。生理によって毎月のように女性ホルモンの影響を受けていれば、この症状はどんな女性にも起こり得るものです。