乳腺炎の治療期間~平均1か月?
乳腺炎には、なりかけの状態から切開に至る重症な状態まで、様々な症状の種類がありますよね。
乳腺炎の治療期間も、その症状や傷の状態、患者さんの体調によって変わってきます。
今回は、乳腺炎がだいたいどのくらいの期間で完治するものなのかと、主な治療法について症状別に見ていきたいと思います。
うっ滞性乳腺炎、非感染性の乳腺炎の場合
いろいろな方のお話を伺ったり、データ等調べた結果、うっ滞性乳腺炎や非感染性の乳腺炎の場合は、平均的に4、5日程度の期間で症状が完治しているようです。
効果的な対処をすると、しこりは当日中から翌日には改善されることが多いのですが、痛みと赤みはその後も少し続いて、だいたい1週間弱の期間で完治するようです。
思い返してみると、私の場合も熱が2日ほど出た後、赤みや痛みが完全になくなるまでは1週間くらいかかったなぁという記憶があります。
また、あるデータでは、うっ滞性乳腺炎や非感染性の乳腺炎を何も治療せずにいると、約5日間症状が続き、半数が感染性の乳腺炎に移行してしまうそうです。
ですが、積極的に治療をすることで、症状の継続期間や感染性への移行が減少するということが分かっています。
この場合の治療法としては、積極的に授乳を行い、赤ちゃんに詰まっているところの母乳をしっかり飲んでもらうことと、専門機関でのマッサージも有効です。
痛みが強い場合には消炎鎮痛剤を処方してもらえますが、授乳に差し支えないお薬が処方されますので安心して下さい。
感染性の乳腺炎の場合
感染性の乳腺炎の場合には、早めに病院へ行って抗生物質を処方してもらわなくてはいけません。
この抗生物質ですが、基本は最短でも7~10日の期間は継続して飲み続ける必要があり、もし仮に抗生物質を飲んですぐに乳腺炎の症状が良くなったとしても、10~14日間は使用を継続すべきとされているようです。
ちなみに、感染性である急性化膿性乳腺炎のほとんどが出産後2~3週間の間に発症することが多く、これはちょうどこの期間が、赤ちゃんのお口の中で歯が形成され始める時期であるためと言われています。
最近では昔よりも授乳期間が伸びたために、実際に歯が見え始める生後7、8ヶ月以降にも急性化膿性乳腺炎にかかることがあるようです。
感染性の乳腺炎の治療法も、非感染性と同様に、積極的に授乳、搾乳することに尽きます。
抗生物質の使用に加えて、痛みが激しく高熱が出ている際には、解熱鎮痛剤、漢方薬も処方されることがあります。
重症乳腺炎の場合
乳腺炎が重症になり、膿瘍ができてしまうと穿刺(せんし)をしたり、切開をして膿を排出しなければなりません。
抗生物質と解熱剤を使用して48時間以内に熱が下がれば良いのですが、48時間以上経っても一向に熱が下がらず解熱剤を使用し続けなければならない場合、また、同時に抗生物質を10日以上の期間にわたり使用し続けていても症状の改善が見られない場合には、切開手術をせざるを得ません。
以上のことから、だいたい1週間から10日の期間を目安に切開手術の判断をしているようです。
また、手術をした場合も完治までの期間は人によって様々で、早ければ手術後2週間で完治したと言う人もいますが、平均的には1ヶ月ほどの期間を要するようです。
切開して穴を開けた部分にしっかり肉が盛ってくるまでには、だいたい1ヶ月くらいかかるそうです。
ちなみに、穿刺の場合は完治までの期間は平均15日程度とされ、切開手術の半分の期間で完治するようですね。
こうして見てみると、やはり乳腺炎も初期であるほど完治までの期間も短くて済みますので、なるべく早めに治してしまった方が良いですね!