乳腺炎 おっぱいがキレた時にすべきこと
赤ちゃんが産まれたその日から毎日の授乳が始まりますが、この時期のママさんからのお悩みで一番多いのが、「おっぱいキレた」という相談です。
特に初産の方が多いのですが、初めから母乳がよく出るママさんはほとんどいません。
出産した産婦人科でも言われたと思いますが、赤ちゃんに何度も何度も吸われているうちに自然と母乳量が増えるようになります。なので、母乳が出ても出なくてもとにかく吸わせることが母乳量を増やすためには大切なことなのです。
授乳経験のあるママさんはご存じでしょうが、母乳を吸う赤ちゃんの力って意外と強いですよね。赤ちゃんも生きるために必死なので、上手じゃないながらも一生懸命に母乳を吸います。
一方ママさんの乳首の皮膚は非常に薄くて敏感なため、赤ちゃんが吸う力の強さからおっぱいキレた!というトラブルが多いのです。
私も出産後すぐの授乳でおっぱいキレた経験がありますが、一度切れてしまうと赤ちゃんが母乳を吸うたびに激痛が走り、1日何度もある授乳の時間が嫌になるほどでした。
もちろんまだ産後の入院中でしたので、助産師さんへも相談しましたが、「みんなが同じ経験をしているから、慣れるまでの辛抱よ」としか言われずに本当にツラかったです。
おっぱいの傷が原因で乳腺炎に!
おっぱいキレたことで大変なのは痛みだけではありません。おっぱいに傷がついたことで、乳腺炎になってしまう可能性も高くなってしまいます。
乳腺炎には、細菌感染による「急性乳腺炎」、「乳輪下乳腺炎」と乳汁が乳腺内に溜まることが原因でおこる「うっ帯性乳腺炎」という種類があります。
おっぱいキレたことで起こる乳腺炎は、乳首や乳輪部にできた傷口から細菌が入って炎症を起こしてしまうのが原因です。
急性乳腺炎は、主に初産の方が授乳を開始してから1~3週間後に発症することが多く、乳管内に入った細菌によって母乳が腐敗、または乳腺組織に細菌感染して、その部分にできものができた状態のことをいいます。
こうなると乳房が赤く腫れて激しい発熱を伴います。すぐに専門機関を受診し、薬を処方してもらわなければなりません。細菌感染のおもな原因菌は、ブドウ球菌・連鎖球菌などで、この最近は赤ちゃんの口腔内から侵入することが多いのです。
化膿性乳腺炎になってしまったら…
おっぱいキレたことで乳腺炎になってしまった場合、病院を受診すると「化膿性乳腺炎」と診断されます。可能性乳腺炎になってしまったら、授乳は症状が安定するまでできないということが多いです。
細菌の感染拡大を防ぐために、他の傷口から再感染しないようにするためです。治療法としては、抗生物質が処方され、乳房や患部を冷やして熱を下げていきます。
治療よりも、大変なのは治療中の授乳です。直接の授乳ができないことから急に哺乳瓶や粉ミルクとなるので赤ちゃんが飲みたがらないこともあります。
離乳食期の赤ちゃんでしたら離乳食を少しずつ増やしていきますが、母乳のみで哺乳瓶を使用したことがない赤ちゃんでしたら哺乳瓶の乳首を飲みにくいと感じてしまいます。
私の場合は母乳よりも哺乳瓶の乳首が飲みやすかったようで、逆に母乳を飲んでくれなくなりましたが…。
いずれにしても、まずは予防をしっかり実践して乳腺炎を防ぐ、または悪化させないことが一番です。
おっぱいキレたときにすぐ乳腺炎になるわけでもありませんので、まずはキレてしまったら無理して授乳をしないことです。とはいっても、粉ミルクや哺乳瓶をしようするということではないですよ!母乳育児のサポートグッズに頼るのです。
直接授乳すると傷はひどくなる可能性が高いので、乳頭保護器などをドラッグストアなどで購入するとよいでしょう。傷が深くなる前に、できることから予防・応急処置をするようにしましょうね。