乳腺炎の時に使えるオススメ市販薬
乳腺炎はいつ起こるか分かりません。
後からよく考えてみると、そういえばあれが原因かな……と思い当たることがあったりもしますが、突然症状が始まることが多いです。
平日の日中であれば良いのですが、祝日や夜間など病院の開いていない時になってしまうと困ってしまいますよね。
それに、赤ちゃんを預けられる人が身近にいない場合には、高熱でしんどい時に赤ちゃんを抱っこして病院まで行かなければならず腰が重いし、気も重い……。
そんな時の応急処置として、乳腺炎の際に使える市販薬について見ていきたいと思います。
市販薬の特徴
市販薬とは、誰でも自由に処方せんなしで購入できるお薬のことで「OTC医薬品」とも呼ばれます。(「Over The Counter Drug」の略)
市販薬は、病院で処方されるお薬と同じ成分が使われてはいますが、その量は病院のお薬よりも少なく、半分か3分の1程度に抑えられています。
また、病院で処方されるお薬は、症状に合わせて複数処方されるのが普通ですが、市販薬は総合感冒薬としてひとつの薬で色々な症状に効果があるように作られています。
しかしながら最近では、多くの患者さんに長く使われてきた医療用のお薬であれば、積み重ねてきた安全性とデータがありますので、薬局で市販しても良いと承認されるようになりました。
このようなお薬のことを「スイッチOTC」といい、ボルタレンやロキソニン、イブプロフェンなどがあります。スイッチOTCは病院で処方されるお薬そのままですので、効き目もストレートです。
市販薬はとても便利なのですが、色々な成分が含まれていることがありますので、 添付文書をよく読み、決められた用量、用法を守って服用することが大切です。
乳腺炎には葛根湯!
母乳育児中のママさんの中には「乳腺炎の時には葛根湯が良い」と聞いたことがある方も多くいらっしゃると思います。葛根湯は、病気そのものを治すというものではなく、「治す力を高めてくれる」漢方薬で、授乳中でも飲むことができます。
ですが、乳腺炎の時に葛根湯を飲む場合には、飲むタイミングがとても重要になります。
乳腺炎になりかけている時、具体的には、寒気を感じたり、胸がちくちくする、しこりができて痛い、頭痛や肩こり等の症状が出ている時に飲むと効果てきめんです!
タイミングを逃してしまって高熱が出たり、炎症がひどくなってから葛根湯を飲んでも、焼け石に水状態になってしまいます。葛根湯は異変に気づいたらなるべく早めに飲むようにして下さい。
また、市販薬として葛根湯は色々なメーカーから様々な種類がたくさん出ていますが、基本的な成分や効果にはさほど違いはないそうです。ご自分が飲みやすいタイプのものを選ぶと良いですね。
熱にはタイレノール
「アセトアミノフェン」は発熱時に病院でよく処方されるお薬ですが、その効果は弱めで副作用も少ないので、子ども用の解熱鎮痛薬にも使われています。
もちろん授乳中の乳腺炎の時にも処方されていますし、妊娠中にも使われたりと広く処方されています。アセトアミノフェンを含む市販薬はたくさんありますが、エテンザミドとカフェインをプラスしてあるものが多いです。
これは「ACE処方」(それぞれの頭文字、アセトアミノフェンのA、カフェインのC、エテンザミドのEでACE)といわれ、アセトアミノフェンだけでは効果が弱いので、ふたつの成分を加えることによって効果を強めているためです。
授乳中にカフェインはちょっと……とためらってしまいますが、なんとアセトアミノフェンだけしか入っていない市販薬があるのです!
それが「タイレノール」という名前の市販薬で、ジョンソン・エンド・ジョンソンから販売されています。タイレノールはアセトアミノフェンだけでできたお薬なので、胃への刺激が少なく空腹時にも飲むことができ、眠くなる成分も入っていません。
上述した通り、副作用も少ないので安心して飲める市販薬ではありますが、腎臓病や肝臓病などの持病のある方や通院中の方はお医者さんに相談してから飲むようにしましょう。
乳腺炎対策に、葛根湯とタイレノールをお家にストックしておくと、万が一の時にも安心ですね。