母乳育児中は当たり前?心配な産後の生理不順
産後は生理の再開が遅れたり、生理不順になってしまいがちですよね。
特に、母乳育児をしていると生理が再開しにくいとも言われています。
分かってはいても、実際に生理不順になってしまうと心配なものです。
そこで今回は、そんな産後の生理不順について
母乳育児と絡めて見ていきたいと思います。
☆産後の生理不順は母乳が原因?
「母乳育児をしていると、生理が再開しにくい(生理不順になりやすい)」と聞いたことはありませんか?
これは、母乳を出すために分泌されている「プロラクチン」というホルモンの影響です。
このプロラクチンには排卵を抑制する働きがあり、産後のプロラクチンの分泌が盛んな時期には排卵しにくくなるため、生理も起きにくくなっているのです。
この働きは、ママの体を守るために妊娠を重複させないように起こっているとも言われています。
母乳を頻回にあげていることでママの体が“母乳が必要な小さな赤ちゃんがいる”と認識し、次の妊娠を遅らせようとしているのですね。
ただし、プロラクチンが分泌されている間も、生理を起こそうとする働きはママの体の中で起こっており、生理を起こそうとする働きの方がプロラクチンよりも勝れば、母乳育児中であっても生理がきます。
逆に、今月は生理がきたとしても、来月はプロラクチンの方が勝って生理がこなくなることもあり、これが産後の生理不順の要因なのです。
☆母乳育児の場合、産後の生理不順はいつまでに治れば良いの?
産後の生理の再開には個人差がありますが、一般的に母乳育児をしているママさんはミルク育児をしているママさんに比べて、生理の再開が遅くなる傾向にあります。
これは、前述した通り、母乳を出すためのプロラクチンの影響によるものです。
しかし、現代は昔に比べて栄養状態が良くなったことから、母乳育児中であっても早めに生理が再開するママさんが増えているそうです。
平均的には、母乳、ミルクに関わらず、産後8ヶ月までに生理が再開すると言われています。
もちろんこれは平均ですので、産後8ヶ月を過ぎても生理が不順であっても心配のない場合がほとんどです。
ただし、産後1年を過ぎても一度も生理がきていない場合や、卒乳や断乳をしてから3ヶ月経っても生理がこない場合、または、生理不順が続く場合には念のためにも産婦人科を受診し、相談してみましょう。
☆母乳育児だと分かりにくい?産後の生理不順は妊娠している可能性も!
産後、生理不順が続いていると思っていたら、実は妊娠していたということがあります。
前述した通り、母乳をあげているとプロラクチンの影響によって排卵が抑えられますが、必ず排卵されないというわけではありません。
また、生理は排卵後に起こるものですので、
産後の生理を一度も迎えないまま次の妊娠に入るということもあり得るのです。
そのため、産後すぐに次の妊娠を望んでいない場合には、「母乳をあげているから妊娠しない」とタカをくくらずに、しっかり避妊をするようにしましょう。
なるべく早く次の妊娠をしたいと望んでいる場合でも、ママの体の負担を考えると、生理が再開した後2、3度見送ってから、次の妊娠に臨んだ方が良いです。
断乳や卒乳してからも全く生理がこないという場合は、妊娠の可能性も視野に入れておきましょう。
産後、母乳をあげている間は生理不順になりがちですが、あまりにも生理がこなくて心配な場合には、妊娠検査薬を使ってみたり、産婦人科を受診してみて下さいね。