母乳と食事制限の考え方―アレルギーから身を守るー
ママ・パパのいずれか、もしくはどちらにもアレルギーがある場合、
生まれてきた赤ちゃんにもアレルギーが遺伝しているのかどうか、
とても気がかりなものです。
ましてや母乳育児をしている場合、
母乳の成分にアレルギー物質が含まれては大変と、
ママ自身の食事にも大変気を使うことでしょう。
私は生まれ持ってのアレルギー体質で、
妊娠前も抗アレルギー剤を常用していました。
出産を経て母乳育児を続けつつ、
生まれてきた子供は今のところひどいアレルギーにはなっていません。
母乳育児を続ける際に、赤ちゃんへのアレルギー対策は
どのようにしていたのか、振り返ってみたいと思います。
アレルギー心配の前に、まずは母乳によい食事制限のおさらい
母乳によい食事は、基本的に「白いもの」。白米、白身の魚、うどん。そして根菜類、さらに、鉄分、カルシウムを補う食材、ミネラルと続きます。
その昔、産後1週間は「ごはんとおすまし」で過ごし母乳を白くサラサラに保つよう努めた、という話もあったそうですが、
現代では、食事の内容も大幅に変わったため、刺激物を避け、バランスよく食べられればそれほど気にすることはない、とされています。
しかし、あまりに脂肪分の高いもの(たとえば揚げ物など)が続くと、母乳の脂肪分も増え、つまりやすくなり乳腺炎の原因になったりします。
また甘いものが多いと、母乳も粘度が増し、これも乳腺炎のきっかけになることも多いです。
それらの食品を食べたいな、と思ったら、少しづつ様子をみて、母乳の状態(少し搾乳して観察する)をみながら自身の適量を探ってみるのもひとつの方法だと思います。
わが子をアレルギーから守る食事制限と母乳の関係
母乳を飲ませていると、赤ちゃんも日によってうんちの状態が変わったりすることに気づきます。それがいわゆる赤ちゃんからの「サイン」。母乳のもととなった食べ物に反応しているかどうかがわかります。
下痢をしたときに、赤ちゃんの体調不良(熱や咳、他の薬を飲んでいる、等)などの原因がなければ、ママの食事内容を振り返ります。
そして、もう一度その食材を食べたあとの赤ちゃんのお腹の具合がひどくなるようであれば、その食材に対するアレルギーを疑います。
離乳食に関しても同じことが言えます。離乳食では、口のまわりが赤くなる、などの症状(食材が皮膚について反応を起こした)でも気が付くことがあります。
その場合でも、食材をメモしておいて、かかりつけ医を受診した際に伺ってみましょう。特に、えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生の7大アレルギー食品には注意を払いましょう。
離乳食として与える際は、必ず少量から始めるようにしましょう。
アレルギーに慣らしていこう~母乳へ影響のある食事とは?
現在の小児科でのアレルギーに対する考え方(特に食物アレルギーに関して)は、完全な除去食ではなく、どこまで許容できるかを探りながら、その食材に触れさせて免疫をつけてゆくという方法がとられています。
私の子は、1歳時の血液検査で卵アレルギーがわかりました。
実はママのアレルギー体質が遺伝していないものか心配をして、授乳のときも離乳食でもずっと卵を避けてきたのですが、
主治医から、「固ゆでの黄身を、耳かきひと匙から始めていきましょう。お母さんは、生卵でなかったら食べても大丈夫ですよ」とアドバイスを受けました。
そのかわり、「かゆくなって掻き壊してはいけないから、スキンケアはしっかりね」と助言をいただきました。いざ、実食してみると、意外なことに黄身では反応せず、そのうち全卵も食べられるようになりました。
2歳になる今は、生卵は避けていますが、その他は特に避けることはなく、普通に食事をしています。もちろんママも、卵は普通に食べています。
そしてお肌は、やはり弱いのかときどき湿疹になることはありますが、今のところ乳児湿疹の域で止まっています。
喘息っぽい咳が出たことがあるので、体調により抗アレルギー剤の内服をすることもあるのですが、それでもほぼ休むことなく保育園に元気に通っています。
アレルギー体質かも、といって恐れることなく、ママも赤ちゃんもたくさんの食材に触れ、お外で元気に遊び、母乳育児を満喫していきましょう。