乳腺炎への最後の砦「抗生物質」は本当に効く?
母乳育児をしているお母さんにとって、
不安の元である乳腺症。
もし、乳腺症になってしまったら、どうすればよいのでしょうか?
どんな薬が効くのでしょうか?
乳腺症の原因や症状、治療についてまとめました。
自分でできる予防や応急処置などについても是非参考にしてください。
乳腺炎の原因と症状は? 抗生物質は効くのか?!
乳腺炎には、うっ滞性が原因のものと、
化膿が原因のものがあります。
うっ滞性は、一部の乳腺が詰まり、乳腺が腫れてしまう状態。
うつ乳と呼ばれることもあります。
この状態は、いわば乳腺炎のなりかけなのですが、
詰まりが改善されず症状が進行すると非感染性乳腺炎になります。
肌が腫れ、皮膚の一部が赤くなり激痛を伴います。
38.5℃の発熱を起こすことも。
一方、化膿が原因の乳腺炎は、急性細菌性感染症といわれ、
細菌の感染により乳腺が炎症を起こして発症します。
胸全体が腫れ熱を持ちます。
激しい痛みの他、39度以上の高熱が出たり、
悪寒、体の震えも伴います。
化膿性の乳腺炎は、赤ちゃんが乳首を噛んでしまい
細菌が入ることが原因になることもあり、
赤ちゃんに歯が生え始めた頃発症することが多いようです。
乳腺症には、「抗生物質」が最後の砦
高熱を伴う乳腺炎の場合は、医療機関での診察が必要です。
特に、化膿が原因の乳腺炎は必ず受診しましょう。
抗生物質なしに治療はできないからです。
授乳中に抗生物質を服用するのは抵抗が合うかもしれません。
薬には赤ちゃんに良くない成分が入っていますからね。
大抵の場合、抗生物質を処方されたときは、
お医者さんから授乳を止められます。
授乳を中止したことにより、一時的に断乳した状態になるので
その後の母乳量が減ってしまうこともあります。
赤ちゃんも、おっぱいが欲しいと泣くでしょう…。
でも、そこは心を鬼にしてください。
抗生物質は処方されたとおりに服用しましょう。
乳腺内で繁殖した細菌が血液を通して肺に侵入することで、
敗血症を発症する恐れもあります。
命にかかわることもあるので、お医者さんの言うことは聞きましょう。
ただし、乳腺症は抗生物質だけでは治らない
抗生物質は、あくまで細菌を抑える薬です。
それなので、抗生物質を服用しただけでは、乳腺症は治りません。
薬では乳腺のつまりは解消されないからです。
抗生物質の服用と同時進行で、
母乳外来などでマッサージを行うといいでしょう。
熟練の助産師さんの手に係ると詰まりが
一気に無くなるということを聞いたことがあります。
また、溜まった母乳は腐りかけています。
赤ちゃんに美味しい母乳を飲んでもらうよう、しっかり出しておきましょう。
乳腺炎は、身体的に大きなダメージがあります。
私はあの痛みは今でも忘れられません。
重症化すると赤ちゃんもおっぱいが飲めなくてつらい思いをします。
お母さん、赤ちゃん共につらい乳腺炎。
おかしいなと思ったら、早めに治療しましょう。