10人に一人はなる?!感染性乳腺炎の症状と対策
乳腺炎にはうっ滞性乳腺炎と化膿性(感染性)乳腺炎とがあります。
どちらもおっぱいが痛い乳腺炎ですが、症状によって対策が変全然かわってきます。
また、それにかかる原因も異なります。
今回は化膿性(感染性)乳腺炎の症状と対策について紹介いたします。
化膿性(感染性)乳腺炎について知ろう
化膿性(感染性)乳腺炎とは、病気です。
乳頭の小さな傷からばい菌が入ったり、
うっ滞性乳腺炎が治らないうちに滞った乳汁に細菌が感染して、
どちらかの乳房内に細菌感染が起こる状態です。
お母さんの乳汁を運ぶ乳管は乳頭で外界とつながっているため、
赤ちゃんの口、唾液を介して、お母さんの乳管の中に細菌が入り込みやすいのです。
暖かい栄養に富んだおっぱいは、細菌にとっては最高の繁殖場所。
あっという間に細菌を含んだ乳汁が乳房内に広がります。この感染性乳腺炎は痛いです。
化膿性(感染性)乳腺炎の症状
乳房が赤く、熱く腫れ、痛みも強く、高熱が出ます。
中に膿が溜まると切開手術が必要になります。
そして、うっ滞性乳腺炎になったお母さんの10人に一人がこの感染性乳腺炎に移行すると言われています。
私が分娩した産院でも3人に一人は乳腺炎になり、中にはこの感染性乳腺炎に何回もなり、
乳腺を切除した人もいました。これはこの感染性乳腺炎をうまく解決できず、
細菌がどんどん繁殖し膿の塊を作ってしまうことによって起こります。
これを膿瘍性乳腺炎といい、感染性乳腺炎になったお母さんの10人に一人がこの膿瘍性乳腺炎に進行します。
化膿性(感染性)乳腺炎の対策
うっ滞性乳腺炎の対策と同様に、おっぱいの中に乳汁が溜まらないようにすることが一番。
「飲み残し」がないように赤ちゃんにしっかりとおっぱいを吸ってもらうこと、
飲み残しがありそうなら搾乳をすることが大事です。
そのためには赤ちゃんに正しい飲み方をきちんと教えましょう。
教えましょうと言っても、赤ちゃんは分かりませんので、飲むときにお母さんの乳首が痛くなく、安定する場所を、授乳回数を重ねることで見つけさせましょう。
参考: 乳腺炎になりにくい授乳姿勢はコレ!
また、細菌による炎症は発熱や痛みを増強します。とても痛いです。
立っていられなくなります。インフルエンザにかかったかのような悪寒に発熱、腰の痛みを感じます。
この症状は抗生物質を飲むことで抑えられることが出来るため、
病院に行くと授乳中でも飲める薬を処方されることがあります。
その他、「乳腺炎になりそう」と感じたら、早い段階から葛根湯を飲むことをお薦めします。
葛根湯は風邪症状を緩和したりおっぱいの張りを抑えてくれるため、
乳腺炎予防には適当な漢方薬です。
参考: 乳腺炎に効く薬!「葛根湯」の効果