産後から1年続く♪母乳から得られる栄養と受動免疫ってどんなもの?

63820e53714128e589f2feb600be0c88_m

 

何かと大事だと言われる「免疫力」

 

外からの侵入物に対して、

体を守るために攻撃する力のことです。

 

母乳には、この免疫がたくさん含まれているということから、

母乳育児は推奨されています。

Sponsored Link

おなかの中にいる時からもらえる「IgG

産まれたばかりの赤ちゃんはとても弱い存在。

とても未熟です。

 

お母さんの体というのはよくできていて、

そんな赤ちゃんを守るために、

 

赤ちゃんがおなかの中にいる時から

胎盤を通してお母さんは赤ちゃんに免疫を与えています。

 

いわゆる受動免疫というものです。

 

おなかの中にいる赤ちゃんがもらう免疫は

「IgG」というもので

麻疹、風疹、水疱瘡といったウイルスに

威力を発揮します

 

ただ、この免疫が効果的なのは生後6か月までとされています。

赤ちゃんが6か月から1歳までの間に

たくさん予防接種を打つのは

お母さんからもらった免疫が無くなってしまうからなのです。

 

よく「半年過ぎたら免疫力がなくなる」と言われているのはこの「IgG」の

ことだったんですね。

母乳に含まれている「IgA

36a43e90926976be3264be8c6f2b3177_m

一方、お母さんの母乳から得られるのは

分泌型IgAという免疫です。

 

母乳によって得られたIgAは、

赤ちゃんの腸管壁にとどまり、

消化管からの微生物の侵入を防いでくれます。

この免疫物質が感染症予防に効果的に働きます。

 

IgAは、初乳に多く含まれています

 

生後4日までを初乳と言いますが、

4日目以降は含まれるIgAが

10分の1にまで減ってしまうと言われています。

このことからも初乳の大切さがわかります。

 

最近多くなった分娩台の上で赤ちゃんを抱っこし、

すぐに授乳するというカンガルーケアは、

親子の触れ合いという目的もありますが、

免疫力たっぷりの初乳を飲ませる意味合いもあるのですね。

 

また、IgAには、

消化管の成長促進、抗炎症作用、抗感染作用、免疫調整作用もあります。

Sponsored Link

栄養分も免疫成分も無くならない!

ただ、ひとつ注意が必要なことがあります。

 

一般的に言われている

「母乳さえ与えていれば赤ちゃんは風邪をひかない」

と安心してはいけません。

 

赤ちゃんにあげられる免疫は、あくまでお母さんが持っている免疫です。

母乳に含まれる母乳も然りです。

 

お母さんが抗体を持っていないウイルスに

感染してしまうリスクがあります。

油断は大敵ですよ。

 

また、「産後1年以上たったら、母乳の栄養成分も免疫力も低下するから、

早めに断乳した方がいい」ということを言われたりもしますが、

実はそれは違うんです。

 

WHOのガイドラインによると

産後1年たっても栄養成分も免疫成分も無くならないそう。

だから、無理にやめる必要はありません。

赤ちゃんが欲しがる間は母乳をあげましょう。

Sponsored link


サブコンテンツ

このページの先頭へ